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病院便り2020年08月26日 投稿

高濃度ビタミンC点滴療法とは・・・?

高濃度ビタミンC点滴療法はガン治療法の一つです。ビタミンCを用いたガン治療の研究は30年以上の歴史があり、Klenner、Cameron、Pauling、Hoffer、Riordanらの先駆的な研究により行われてきました。 2005年にアメリカの国立衛生研究所(NIH)、国立ガンセンター(NCI)、食品薬品局(FDA)の研究者が共同で高濃度ビタミンC点滴療法がガンの化学療法剤として有用である可能性があるという論文をアメリカ科学アカデミー紀要(PNAS)に発表しました。その後もアメリカのNIH、NCIや大学の研究者らから高濃度ビタミンC点滴療法が有効であった症例の発表や論文が提示され、臨床試験も進められています。 当院で使用するビタミンC製剤は、アメリカの施設で使用されているものを医師が治療目的に個人輸入しています。多くの患者様へ使用実績があり安全性は確認されていますが、厚生労働省によって認可されたものではありません(従って保険適応外の自由診療となります)。 この治療法の特徴をご理解頂き、患者さまご本人、およびご家族の方々の同意を頂いた後に治療を始めさせていただきたいと思います。

― 方 法 ―

アメリカカンザス州のDr.Hugh Riordanのプロトコルに準じて行います。ビタミンCを溶解した製剤を静脈へ点滴します。

― 予想される副作用・合併症 ―

腎の機能障害 事前の検査にて腎臓の機能をチェックいたします。 溶血 特殊な体質(非常にまれ)の場合には溶血をおこします。事前にチェックします。 点滴部の痛みや発赤 点滴速度を遅くすることによって対応します。 その他、ほてり感、動悸、頭痛、嘔気など いずれも軽度であり、点滴速度を遅くすることで対応します。 いずれの症状も点滴当日には改善することがほとんどです。

― 回 数 ―

週2~3回(病態によって、量と回数が異なります) 治療期間は約6ヶ月です。効果を評価し、その後の治療方法をご相談いたします。

― 特 徴 ―

この治療は、標準的治療にとってかわるものではありません。 ガンの治療では、標準治療の効果を高め、副作用を軽減させることが確認されています。この治療を単独で行う場合には、他の治療法によって明らかな効果が期待できないとき、他に有効な方法が無い場合、従来の方法では改善が期待できないときなどです。 他の治療法によって効果が期待できるときにも併用することが可能です。この場合にも、従来の治療法の効果を減弱させるような作用はありません。

― 注意事項 ―

ビタミンC点滴療法中は、血中濃度を維持し効果を高めるためにサプリメントによるビタミンCの摂取をお勧めしております。また、喫煙はビタミンCの効果を減弱させます。禁煙をお勧めいたします。 病院の長期休診中は、治療をお受け頂く事ができません。予めご了承ください。 この治療法は、これまで行われている治療に取って代わるものではありません。日常の症状の変化などに対する対応などは、かかりつけ医や主治医へご相談ください。 ご本人へのガンなどの病態の未告知の方には対応できませんので、ご了承ください。

― 診察の流れ ―

  • 1.先ずはお電話にてご予約ください。
  • 2.初診時は、諸検査にて高濃度ビタミンC点滴療法が可能かどうか判断させていただきます。
  • 3.適応ありと判断されれば、点滴治療を開始します。

※状況で初診日に施行できない場合もあります。ご了承ください。

― 診察日 ―

お電話でご確認下さい。 初診日は必ずお電話でご予約下さい。 点滴を施行する日時に関しては、別途ご相談ください。

― 治療費用 ―

  • 1.ビタミンC点滴 10,000円~30,000円 使用するビタミンCの量で変わります。また、点滴所要時間も変わってきます。 ビタミンCの量は、病態により異なります。 (当院のサプリメント外来で栄養療法を施行中の方は、割引いたします。)
  • 2.初回のみ、ビタミンCが体に合うかどうかの検査を行います。 10,000
  • 3.定期的に、ビタミンCの血中濃度を調べる検査を行います。 5,000
  • 4.その他、病態により医師から検査や薬剤追加などの指示が出る場合があります。
  • 5.点滴手技料相談料も別途いただきます。

※費用は全て税別です

― その他 ―

この治療は、ガン等の悪性疾患の他、ビタミンCの抗酸化作用を利用して、うつ等の精神症状、慢性疲労症候群、アトピー性皮膚疾患等の皮膚疾患等も適応となります。 また、同じく抗酸化作用のあるグルタチオンを大量投与するパーキンソン病に対する治療法も施行します。ご興味のある方は、お問い合わせください。

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